鶴舞公園クリニックは、鶴舞駅すぐの皮膚科美容外科。高齢者の肌の若返りに力を入れています。切らない施術でたるみをリフトアップ!アプトス・エックストーシスが大好評

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しわ取り -ヒアルロン酸について-

ヒアルロン酸というのは、透明なジェル状の物質です。
当院では、スウェーデンのQ-med社のレスチレインしか使いません。いちばん歴史が長く、定評のあるブランドだからです。
(注:2014年にアラガン社のジュビダームが日本の厚労省の認可を得ましたので、現在はジュビダームに移行しました)
1mlのシリンジに入っています。動画をご覧ください。

ヒアルロン酸(レスチレイン)の紹介動画
(画像または→こちらをクリック)

これをシワの溝に打って、シワを広げて伸ばしていくわけです。あるいは、鼻やあご、法令線やこめかみなどの深いところに入れてボリュームを出していきます。

わたしの写真で具体的に解説しましょう。
左目(向かって右)が、三重になって癖じわがついています。これを右目(向かって左)に合わせて同じような二重にしようと思います。

固定じわのヒアルロン酸施術前

下の写真は左目を大きく開いて眉を吊り上げたところ。癖じわ(固定じわ)ですから、お顔の筋肉を動かしても、変りません。

固定じわのヒアルロン酸施術前2

三重の、上のラインのところにヒアルロン酸を打っていくと(鏡で見ながら自分で打ちました)、凹んでいるところがヒアルロン酸で押し広げられて平坦になるので、しわが取れます。左右が揃いました。

固定じわのヒアルロン酸施術後

これがヒアルロン酸の仕事です。

下は、ヒアルロン酸を、うちのスタッフの目の下の窪みに打ったことろです。

目の下の窪みのヒアルロン酸施術後

(注:ヒアルロン酸は下図の赤丸のように打ちました)
目の下の窪みのヒアルロン酸施術後拡大

眼の下のクマのような凹みが、ふっくらとなだらかになった(左→右)のがお解りでしょう。

この部位には、脂肪注入をするという手もありますが、脂肪注入では注入した脂肪がすべて定着するわけではなく、数ヶ月で1/3〜2/3に減ります。最終的な結果を予想しにくいです。

ヒアルロン酸の場合は、注入して直後に、結果がはっきり出ますから、偶然が左右しません。自分の仕事の結果がはっきり出ます。わたしは、そういう施術のほうが好きです。ピンポイント的なお客様の満足につながるからです。

PRP療法について

PRP療法と言って、自分の血液から採取した血小板濃厚血漿を、注射する施術がありますが、これは、施術の仕方が、ヒアルロン酸のように注射器で打っていくので、ヒアルロン酸に似たものだと思い込んで、比較する方がいますが、ヒアルロン酸とPRP療法とは、機序も結果もまったく異なるものです。例えば、PRP療法で上の写真のように三重を二重にするような結果は絶対に出せません

PRP療法というのは、血小板農厚液を注射するわけですが、血小板そのものには、ヒアルロン酸のようなボリュームを出す力(体積)はありません。血小板が放出する成長因子の作用に期待して、だいたい2ヵ月後の効果を予定します。

組織中のコラーゲンは繊維芽細胞が産生しているのですが、年をとるとこの細胞は怠けるようになります。血小板は成長因子を放出して、「こら、怠けてないで仕事しろ」と、繊維芽細胞を叩き起こして、繊維芽細胞が「仕方ないなあ」と言って、少しずつコラーゲンを紡ぎ始めます。少しずつの仕事ですから、結果が出るのに1〜2ヶ月かかります。また、血小板から放出された成長因子は、注射した部位だけにとどまらず、そこを中心として同心円状に拡散して周辺の繊維芽細胞に広く作用します。ピンポイントな結果は出ません。

わたしは、PRP療法というのは、ヒアルロン酸など、ボリュームを出すフィラーの仲間ではなく、むしろ、レーザーやフラッシュ光 線による皮膚の若返りの仲間だと考えています。繊維芽細胞に働きかけてコラーゲンの産生を促しますが、その効果は、注射を 受けたあたりの皮膚全体に広がります。全般的な「面」としての効果です。ヒアルロン酸に似ているのは、注射器を使って注入するという点だけです。

PRP療法については、こちら→

アクアミドについて

アクアミドというのは、非吸収性のフィラー(注入物)で、ヒアルロン酸と組み合わせて使うことが出来ます。
安全性や問題点については、以前まとめました(→こちら)。この見解は現在も変っていません。

ヒアルロン酸に比べると、アレルギーも起こしにくく、歴史も古いです。注意点は、非吸収性なので、多量に入れると、年月とともに、重力でもって下がってくるので、多く入れすぎないこと、です。

下図はわたしの母親の写真(このとき70才)ですが、

70代女性のしわのアクアミド施術比較
(画像をクリックして拡大すると解りやすいです)

左の写真は施術前です。
中は、法令線と口横の深いしわに、アクアミドを注射したあとです。
右は、そのあと、口周りの細かいしわをヒアルロン酸で埋めたところです。

7年後(77才)が下図(左)です。

70代女性のしわのアクアミド施術7年後
(画像をクリックして拡大すると解りやすいです)

アクアミドは非吸収性なので、アクアミドを入れた法令線や口横のへこみは埋まっています。しかし、全体に、しぼんだような細かいシワが増えています。ここにはヒアルロン酸がいいです。右図はヒアルロン酸で整えたところです。

アクアミドというのは、このように、ある程度年齢のいった方の、深いしわや凹みに、ヒアルロン酸で整える前の基礎工事的に用いるのがよいと考えます。ヒアルロン酸よりも粘調度が高いので、細かい仕事には向きません。また、一番気をつけなければならないことは、量的に入れすぎないことです。目安としては、入れる個所にもよりますが、お顔全体で2〜3mlくらいかなあ(人生を通してトータルでの量でです)。

過去にロシアや中国で起きたアクリルアミド製剤のトラブルは、豊胸目的などで、大量(数十〜数百ml)に入れた場合に、重力で下がって移動してしまうことによって起きています。少量であれば、アクアミドの成分であるアクリルアミドは、組織に水分を引かれて半乾燥状態になるので、安定してそこに留まっています。

アクアミドというのは、正しく使えば、かなり便利で有用だと思うのですが、おかしな使い方をされて、評判を落としてしまったようなところがあります。ネットでは、「アクアミド=非吸収性フィラー=悪」っていう、何かおかしな脊髄反射的な噂が立っていたりして、私も読んだことがありますが、そんなに悪い製品じゃないですよ。仕入れ値は、ヒアルロン酸より高いし、利益率高くないので、私としては別にアクアミドを擁護する義理もメリットも無いのですが、ちょっとアクアミドが可哀想な気がして擁護して書いています。

FDAの認可が遅れているのは、そりゃあそうでしょう、デンマークの製品です。アクアミドを認可しても、アメリカの利益になりません(アメリカってそういう国です)。

合併症について

ヒアルロン酸の重大な合併症は二つあります。

  1. アレルギー
  2. 壊死(小動脈塞栓)

です。
重要な問題なので、こちらに詳述してあります。ご参照ください。

料金について

ヒアルロン酸0.5mlで3万円、1mlで5万円が目安です。

1mlを越えると、2本目(計2ml)は4万円(計5+4=9万円)、3本目(計3ml)は3万円(計5+4+3=12万円)です。

もっとも、これは、最初の見積もりによるので、例えば、わたしが、「あなたは5万円でいいでしょう」と見積もって、実際に打ってみたら1mlでは足らなくて2本、3本と入れざるを得なかった場合、それでも最初の見積もり通り5万円です。

⇒「当院のヒアルロン酸がプランド製品なのに安いわけ」

麻酔について

当院では、テープや塗り薬の麻酔は使っていません。以前は使っていたのですが、ヒアルロン酸注射の痛みは針の痛みではなくて、深い部分に注入されるときの圧の痛みなので、あまり鎮痛効果が期待できず、かぶれることもたまにあるからです。

痛がりのかたには、笑気麻酔や静脈麻酔を行います(申し出てください。別料金はかかりません)。