鶴舞公園クリニックは、鶴舞駅すぐの皮膚科美容外科。高齢者の肌の若返りに力を入れています。切らない施術でたるみをリフトアップ!アプトス・エックストーシスが大好評

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二重まぶたについて

当クリニックでは、二重まぶたは、埋没法(切らずに糸で留める方法)で施術しています。仕上がりが気に入らない場合に、糸を外すと元に戻すことができるからです。

少し哲学的(?)な話になりますが、私は美容外科における「美容」と「若返り」を別物だと考えています。

美容外科において「美容」は自分以外のものになりたい願望、「若返り」は本来(昔)の自分に戻りたい願望、を扱います。前者は自己否定、後者は自己肯定の心理に由来します。「若返り」は心情的に共感しやすいのですが、「美容」については、遊び・冒険の範囲であれば可愛いくてお付き合いできますが、それを超えた領域については、私には荷が重過ぎます。なので、極力、「美容」的な施術は、リバーシブル(原状回復可能)な施術に留めるよう自戒しています。

これは、技術的・手術手技的な問題ではなく、自分以外のものに自分をを変えたい、という心の重さを受け止めるだけの覚悟が、私に無い、ということです。そういう考え方を否定しているのではありません。私の側の問題です。

若いときから、わたしは大抵の方を、「美容」的には、お綺麗だ、と受け入れてしまうところがありました。無意識のうちに他人の「良い所」ばかり探す癖があります。

これは、性格的には「いい人」と言えると思いますが、美容外科医の適性としては疑問です。技術に加えて、美とか美人に対する厳しい意識を持った医師のほうが、そりゃあ向いているでしょう。

まあ、しかし、この辺はアバウトなところもあって、「死ぬ前に一度でいいから鼻を高くしてみたい」というおばあちゃんに、プロテーゼを入れてあげたり、そういうことは全然抵抗ないんですけどね。

さて、埋没法二重の手技ですが、わたしはアネシス美容外科の水野力先生が考案した「瞼板上端固定法」で行っています。

二重施術の瞼板上端固定法の資料

水野先生は、この方法を発表したことで、美容外科学会賞をいただいています。どこが優れているかというと、目の裏側(粘膜側)に、糸が露出しないので、角膜が決して傷つきません。なおかつ、固定は瞼板に止めるので、しっかりくっきりした二重に仕上がります。コンタクトレンズも直後からOKです。

糸が露出しない二重施術の固定方法
(論文中のイラストです。上は皮膚側、下は粘膜側で、上まぶたの水平断を表しています。
糸は皮膚側・粘膜側とも埋没させます。)


まぶたの横断面での固定方法イメージ

(まぶたの横断面です。3が瞼板上端固定法です)

実際の施術後の経過ですが、例によってうちのスタッフの写真で解説します。

施術前。向かって右(左目)は二重ですが、左(右目)が一重です。
左目に合わせて右目を施術します。

皮膚側の糸入部に印をつけます(青点)。この2点が、上イラストのa,bに当たります。
二重まぶた施術デザイン

施術直後です。左右が揃いました。
二重まぶた施術直後

目を閉じるとこんな感じです。針のあとが2点ついています。
二重まぶた施術後目を閉じた状態

翌日です。やや腫れが強いです。
糸でくくったところから瞼のきわまでの間がむくみます。
このスタッフはよく腫れるひとで、通常ここまで腫れは強くないですが・・。
最大に腫れてこんな感じとご理解ください。
二重まぶた施術翌日

目を閉じたところです。針のあとが2ヶ所見えます。
二重まぶた施術翌日目を閉じた状態

4日目です。
二重まぶた施術4日後

目を閉じたところ。
二重まぶた施術4日後目を閉じた状態

1週間です。腫れが退いてきました。
二重まぶた施術1週間後

目をつむったところ。針穴は痕跡程度です。
二重まぶた施術1週間後目を閉じた状態

2週間です。腫れはすっかり退きました。
二重まぶた施術2週間後

針穴はまったくわからなくなりました。
二重まぶた施術2週間後目を閉じた状態

まれに(5%未満)針をさしたところが毛細血管に当たって、内出血することがあります(目に見えない小さな血管なので、腕とは関係なく避けようのない確率的な事象です)。その場合は2〜3週間退くまでにかかります。アイシャドウなどでカモフラージュするといいと思います。

瞼板上端固定法の場合、糸が外れるということはまずありませんが、もし外れた場合は、1年以内であれば、無料で再施術します。ときどきあるのが、「控えめな奥二重にしたい」というので、そのようにデザインして二重にしたところ、欲(いい意味の欲です)が出てきて、「もう少し広げたい」という訴えです。この場合は、すみませんが、再度料金発生します。料金は片目4.5万円、両目で9万円です。

上のスタッフは一点留めですが、必要に応じて二点・三点留めします(料金は変わりません)。「必要」というのは、瞼が厚ぼったい場合とか、たるみが強く、一点で持ち上げただけではドレープ状になってしまう場合です。たいていの方は、一点で大丈夫だし、留め数が少ないほうが自然で腫れも少ないです。

埋没の二重は、安くやっているところもありますが、たぶんですが、使用する針糸の質が違います。うちの場合、たとえば、麻酔に用いる針は33Gです。これ以上細い針は私は知りません。当然ですが、細いほうが痛みも腫れも少ないです。知りうる限りのベストの材料を用いて施術しています。

余談ですが、水野力先生は、わたしと同じ名市大の卒業です(向こうが2年上)。ご縁があって、わたしは、開業前に何度か水野先生の手術の見学にうかがいました。

開業後に一度だけ、私の開業祝ということで、飲みに行ったのですが、帰りに金山駅のスターバックスで話をしていて、なんと、双方のじいさん同士が兄弟ということが判ってびっくりしました。またいとこすなわち1/8の血縁になります。

私は、自分の親戚縁者に医者は1人もいないと思ってたんで(高校卒業して農家の跡継いでるみたいな親戚ばかりです)、ちょっと嬉しかったです。

その後、もう長いことお会いしていないのですが、この二重埋没を施術する毎に、手技を開発して教えてくださった水野先生には感謝しています。